絶体絶命

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すると彼は 「時間稼ぎか」 っっ、バレてる 「まぁいいさ、俺としても騒ぎになるのは面倒だ」 そういって、彼は今度こそ銃をおろした。 私は彼のほうに体を向け、その顔を見る。 その表情には、感情というモノが感じられなかった。 恐い そう思っていると、彼が口を開く。 「さて、ここで起きたことを黙っていてもらうにはどうすればいいと思う?」 「個人的には、脅すなりなんなりして口を封じるのが、一番楽で手っ取り早いんだが」 さらっと恐ろしいことをいわれた。 「黙っていてくれるのなら、こちらとしても都合がいい」 「黙るって、何のこと?」 私は恐る恐る聞いてみる。 「察しの良い奴は好きじゃない」 「だから、何のこと?」 私はもう一度問いかける。
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