さようなら日常、そしてこんにちわ非日常

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朝のHRにギリギリ間に合った将紀。 今は教室で愚だっていた。 「今日はギリギリだったな」 「ん?」 将紀に声を掛けるのは彼の友人。 「おう、アオガミ」 「アオガミ言うな!!」 「だって髪が青いし」 「なんてベタなあだ名の付け方なんでしょうか」 「気にするな」 アオガミの肩を叩いて流す。 「あのな、俺の名前くらいちゃんと呼べよ」 「お前の名前なんだっけ?」 「おい!!  良いか、俺の名前はな……」 「おい、アオガミ。手を貸せや」 「えっ!?」 ガシッと肩を掴まれたのはアオガミ。 「あっ、ちょっとぉぉぉ~。  ってか、名前で呼んでってばぁぁぁ~っ!!」 そのまま引き摺られていく。 結局彼が名前を呼ばれることはなかった。
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