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逃げるように女子トイレに駆け込んだ。
得にする事もなく時間が過ぎるのを待ち
女子トイレのドアを開ける
キィ‥‥‥
ドアを開けて目についたのは女子トイレ付近の壁にもたれ掛かり、しゃがんで携帯をする翔太の姿
なんでいるのよ‥‥‥
気づかないフリをして翔太の前を通る
「なぁ。優奈は昔、俺がイジメた事を恨んでるんだろ?
その事は謝る。ゴメン。」
翔太の口から『ゴメン』だなんて聞けるとは思わなくて翔太の前でア然として固まった
「よくあるじゃん。
気持ちの伝え方がわかんなくて、好きな子程イジメちゃうって。
ははっ。
笑っちゃうよな。ここまで嫌われてるなんて‥‥‥
本当にゴメン。」
無理して笑ってこっちを見てくる翔太に瞳を奪われる
「そ、それで許されるなんて思ってるの?
あんたは私に軽くしたことだったとしてもそれで私は傷ついたの!
だからあんたのことは絶対許さない。あんたなんか、だいっきらい。」
奪われた目をそらすようにいい終わる前に足を教室の方へ進める。
すっと立ち上がった翔太はコツ、コツ、と私と同じ方向へ足を進めてきた。
それを逃げるように私は足を進めた。
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