本当は…泣きたかった。

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小さい頃から、やんちゃで活発な子供だった。 だけど、あまりに悪戯が過ぎて…親に怒られ、そして弟が産まれた事で親は、私の事にあまり気を配らなくなった。 すると、どうしても親に自分の方を向いてほしいが為に…悪い事をたくさん親の前でしていた。 そうすれば、怒られている時だけでも親は私の方を向いてくれている… けれどそれも、永くは続かず。 それからは私は、いい姉・いい子供で振る舞っていた。むしろ顔が2つあるかの様に、外の顔と家の顔…2つの仮面。 2つの仮面のどちらかに、ある日ヒビが入った。 「パキッ」ヤバイと思った…それから私は、仮面のヒビが大きくならないように、上手く二人の自分を振る舞っていた。 だけどある日私は体調がおかしくなった。 声も出ない・食事も喉を通らない・話も出来ない… そして私が最後に言われた事は、「貴方は、いつもの貴方じゃあない」 じゃあ、変わりに聞きたい…「いつもの私って誰ですか?」 その時私の顔を、うっすらと…涙が流れ落ちた。
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