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『始まるよ』の文字にカーソルを合わせると、マウスポインタが指になった。
カチカチ
不気味なBGMが流れ始めた。
すると、画面に人物と、暗い部屋の背景が表示された。
「え?もう始まったの?」
人物にカーソルを合わせると、名前が表示された。
『本庄琴音』
「え?」
バタンッ!
部屋に数人の男が入ってきた。
「え、どうすればいいの?あれ?」
ゲーム中に出てきた一人の男に視線を移した。
「一美?」
姿はアニメだが、一美だった。
ドカッ
「きゃあ!」
人物が殴られた瞬間、なぜか琴音にも殴られた感触あった。
すると、数人の男たちが人物に刃物を向けた。
ザクザクザクザクザクザク
「ギャアアアアアアアアア!!」
琴音の全身に激痛が走った。
「なんで・・・?ゲームだよね?」
琴音はゆっくりと目を閉じた。
「知ってる?『始まるよ』って言うネットゲーム」
「何それ?」
「なんかそのゲームは自分が主人公で、やったら絶対にクリアできないんだって」
-完-
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