僕というもの

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学校へ行くのはきらいじゃない、と、思う。   適度に話せる友達もいれば、授業にだってついてけれてる。   こん、古びたコンクリートの階段を踏み締めると、まるでタップを踏んだときみたいな(まぁ僕はやったことがないけれど)音がした。   学校は煩わしい、と、思う。   嫌いな人もいれば、くだくだと感情が渦巻きあって気持ち悪い。   どちらかといえば後者のほうが大きい、けれど学校に行くのは半ば義務。   このご時世だし、休みすぎたら未来はないし。   …あ、やばい、   (未来だなんて、僕にあるのか、?)   ぐるぐる、ぐるぐる、またいらないことを考えてしまった。 こうなると僕の思考は止まってくれない。   未来なんてない もしかしたら明日死ぬかもしれない 大地震が 隕石が 車が、   ぐるぐる、ぐるぐる、   コンクリートの階段をのぼる足が止まる。なのに僕の思考はフル回転。ぐる、ぐる、ぐる   考えすぎて、気持ち悪い。   きもちが、悪い   僕の思考はひたすらマイナスを向くように出来ているらしく、じりじり自分を追い詰めるような、じりじり、自分の首をしめるような、そんな考えが頭を巡る。   些細な一言からだったり 冗談で言われた言葉だったり なにが引き金を引くかわからないからやっかいだ、   そんな自分が嫌になる。   震える唇を少しあけて、ゆっくり、ゆっくり深呼吸した。
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