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―――
50メートル走の試験が終わり、脱落者が発表される。
皆、自分ではないのか、と不安そうな顔をしている。
雄太もその内の1人だ。
あんな走りでは、合格は厳しい。
そんな中、新監督の長嶋から脱落者が告げられていった。
自分の名前を呼ばれ、悔しくて涙を流す者。
呼ばれずにホッとする者。
雄太もまだ呼ばれてはいない。
(呼ぶな!呼ぶな!呼ぶなァ!!)
心の中で念じる。
「次が最後の脱落者だ。」
最後の脱落者は―…
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