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「う…嘘だろォ!?」
レフトで打球を見ていた雄太は冷や汗をかいた。飛距離には自信がある。いや、飛距離にしか自信がない。しかし、その自信すらも砕かれた気がした。無言で、ただただダイヤモンドを駆けている男に、砕かれた気がした。
市ノ川は、マウンドで膝をついた。中学時代、バッピー(バッティングピッチャー)しかやらせてもらえなかった。アンダースローということで、期待されたが、その期待もすぐになくなった。強がってはいるものの、実はネガティブなのだ。
(小生は…小生は所詮…バッピーなのか…?)
まだ一回。
しかし、相手の四番、竜崎という男に、チームは破壊された…。
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