夕陽の中で 第4章

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純二 「いいから。向こう向け!いいって言うまでだぞ!」 なおみ 「な、なに?」 なおみは何をするのだろうと、純二の行動を不審に思っていた。すると、いつものように突然…。 純二 「なおみ、おはよう」 そう、突然おはようのキスをしたのである。 なおみ 「キャッ、何するのよ、みんながいる前で…。信じられない」 純二 「だってさ、言っただろ。これをしないと目覚めが悪いって」 純二は珍しく甘えた声で言った。それに気づいた孝行は呆れていた。 孝行 「あ~あ、やってらんねーよな。こんな大勢いる前で、堂々とあんな事するんだもんな」 なおみ 「え!?見てたの?」 孝行 「見てねーよ。だけどそんなことくらい、お前のさっきの言葉でわかるよ」 純二 「そうか、ばれちゃったか。それじゃもっと…」 なおみ 「何言ってるのよ」 孝行 「いいじゃん、やれば?俺はこの間ので免疫ついてるし。あっ、でも守には毒かもな」 守 「…」 純二 「この間って?」 なおみ 「この間言ったじゃない。東京駅のホームで…」 純二 「ああ、あの時の…。お前、見てたんだってな」 純二は、孝行に向かって言った。 孝行 「…ふん!」 なおみ 「さぁ、できた」 こずえ 「おはよう」 孝行 「何やってるんだよ。もっと早く起きて、なおみを手伝えよ」 こずえ 「ごめん、私、朝弱くてさ」 なおみ 「いいよ。私が好きで勝手にやってるんだから。さぁどうぞ」 孝行 「うわーっ、うまそー」 守 「なおみの手料理が食えるなんて、思わなかったよ」 なおみ 「大した物じゃないけど」 守 「うまい!竹本さんはいつもいいな。将来、毎日こんなうまい飯食えるんだもんな」 純二 「そんなこと言ってないで、早く食えよ。時間なくなるぞ」 なおみ 「ねぇ純二さん、今日はどこへ行くの?」 純二 「どこがいい?そんなに遠くへは行けないけど」 こずえ 「この辺で大きなレジャー施設ってないの?」 純二 「あるけど、遊園地だよ」 こずえ 「そこがいい」 純二 「じゃ、長島温泉だ。みんなもそこでいいか?」 みんな 「いいでーす」 長島温泉へは、昨日借りたワゴン車に乗って行った。長島温泉は平日のせいか空いていた。
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