10人が本棚に入れています
本棚に追加
純二
「いいから。向こう向け!いいって言うまでだぞ!」
なおみ
「な、なに?」
なおみは何をするのだろうと、純二の行動を不審に思っていた。すると、いつものように突然…。
純二
「なおみ、おはよう」
そう、突然おはようのキスをしたのである。
なおみ
「キャッ、何するのよ、みんながいる前で…。信じられない」
純二
「だってさ、言っただろ。これをしないと目覚めが悪いって」
純二は珍しく甘えた声で言った。それに気づいた孝行は呆れていた。
孝行
「あ~あ、やってらんねーよな。こんな大勢いる前で、堂々とあんな事するんだもんな」
なおみ
「え!?見てたの?」
孝行
「見てねーよ。だけどそんなことくらい、お前のさっきの言葉でわかるよ」
純二
「そうか、ばれちゃったか。それじゃもっと…」
なおみ
「何言ってるのよ」
孝行
「いいじゃん、やれば?俺はこの間ので免疫ついてるし。あっ、でも守には毒かもな」
守
「…」
純二
「この間って?」
なおみ
「この間言ったじゃない。東京駅のホームで…」
純二
「ああ、あの時の…。お前、見てたんだってな」
純二は、孝行に向かって言った。
孝行
「…ふん!」
なおみ
「さぁ、できた」
こずえ
「おはよう」
孝行
「何やってるんだよ。もっと早く起きて、なおみを手伝えよ」
こずえ
「ごめん、私、朝弱くてさ」
なおみ
「いいよ。私が好きで勝手にやってるんだから。さぁどうぞ」
孝行
「うわーっ、うまそー」
守
「なおみの手料理が食えるなんて、思わなかったよ」
なおみ
「大した物じゃないけど」
守
「うまい!竹本さんはいつもいいな。将来、毎日こんなうまい飯食えるんだもんな」
純二
「そんなこと言ってないで、早く食えよ。時間なくなるぞ」
なおみ
「ねぇ純二さん、今日はどこへ行くの?」
純二
「どこがいい?そんなに遠くへは行けないけど」
こずえ
「この辺で大きなレジャー施設ってないの?」
純二
「あるけど、遊園地だよ」
こずえ
「そこがいい」
純二
「じゃ、長島温泉だ。みんなもそこでいいか?」
みんな
「いいでーす」
長島温泉へは、昨日借りたワゴン車に乗って行った。長島温泉は平日のせいか空いていた。
最初のコメントを投稿しよう!