10人が本棚に入れています
本棚に追加
なおみ
「…私、ちょっとトイレに行ってくる」
なおみは、キスマークの場所を確認するため、トイレの鏡を見に行った。
なおみ
「もう!純二さんったら、こんな所に…。隠せないよう」
みんなぞろぞろと、集合場所に集まってきた。
こずえ
「楽しかったね」
智子
「うん。竹本さんたちはどうだった?」
守
「どうせアツアツだったんだろ?」
純二
「まぁな」
孝行
「聞くだけ野暮だよ」
こずえ
「でも聞きたい。何乗ってたの?」
純二
「バイキングとか、ホワイトサイクロンとか、あと…、お化け屋敷に観覧車」
智子
「お化け屋敷と観覧車って、2人きりになれるよね」
孝行
「純二さん、なおみといい事してたのかよ」
純二
「…まぁな」
なおみ
「純二さん、そんな露骨に言わなくても…」
なおみは恥ずかしくて、穴があったら入りたい気分だった。
孝行
「いいじゃん。人前で平気でキスするのに」
なおみ
「平気じゃないわよ」
純二
「そうなのか?じゃぁこれからホームでするのはやめようか?」
なおみ
「…い、いや」
純二
「アハハ、素直でよろしい」
といって、なおみの頭を撫でた。
その時、守がなおみの首が赤くなっているのを見つけた。
守
「なおみ、首、どうしたんだ?赤くなってるぞ」
なおみ
「え!?あっ、これはそのー、か、蚊に刺されたの」
守
「蚊?今時そんなの…」
守はなおみに近づいて、じっと見た。
守
「あーっ!!これって、まさか…、キスマーク?」
みんな
「えーっ!?」
なおみ
「ち、違うわよ。蚊に…」
孝行
「どれどれ?わぁーっ、やったな?純二さん」
純二
「また誰かに取られるといけないからな。俺の物って印付けておいたんだ」
こずえ
「やるー」
孝行
「なおみ、俺にも付けてくれよ」
なおみ
「バカ!」
純二も孝行の頭をこつく。
孝行
「いてっ、ジョークなのに…」
純二
「ほら、行くぞ」
なおみは、名古屋駅まで送ってもらうと、大勢の生徒がいて、泣いてしまった時に恥ずかしいから、最寄りの駅で下ろしてもらおうと考えていた。
なおみ
「…純二さん、近くの駅でいいから…」
純二
「え!?名古屋駅までじゃ…」
最初のコメントを投稿しよう!