夕陽の中で 第4章

98/106
前へ
/106ページ
次へ
なおみ 「あれはこずえが…。純二さんだって、聞こえない振りしてればいいじゃない」 2人でこそこそ話しているところへ、こずえが割り込んできた。 こずえ 「なに2人でコソコソしてるの?今夜の夜ばいの打ち合わせでもしてた?」 こずえはニヤけながら言った。 なおみ 「こずえ!そんな訳無いでしょ」 こずえ 「あはは、冗談だって。もう2人とも赤くなって」 純二 「こずえちゃん、からかわないでくれよ」 少し休憩して、6人はアパートへ戻った。1度純二の部屋に入り、寝る時間までゲームなどをして遊んだ。 純二 「明日はどこへ行こう。考えておいてくれよな。男の子は明の部屋、女の子は俺の部屋を使ってくれ」 こずえ 「えーっ!?竹本さんとなおみが竹本さんの部屋じゃないの?」 純二 「どうして?」 こずえ 「だって…、恋人同士なんだし、いろいろとねぇ」 純二 「だめ!こずえちゃんたちと孝行たちを同じ部屋に泊めるわけにはいかない。じゃ、各自自分の布団を敷いて寝ること。明日は7時起床」 こずえ 「竹本さん、私たちなら大丈夫だから、なおみと同じ部屋に…」 純二 「こずえちゃん、そんなに気を使わなくてもいいよ。なおみも納得してるんだから。なっ、なおみ」 なおみ 「…う、うん」 純二 「じゃ、そういうことで、おやすみ」 こずえ、智子 「おやすみなさい」 なおみ 「…」 なおみは、あっけない純二の態度が、少し悲しかった。 布団に入ってからも、3人はなかなか寝付けなかった。 こずえ 「なおみ、ごめんね、私たちがついて来たばかりに…」 なおみ 「いいのよ。こっちこそいろいろ気を使わせちゃってごめんね」 智子 「そんなことないよね、こずえ」 こずえ 「そうよ」 なおみ 「ありがとう。おやすみ」 こずえ、智子 「おやすみ」 その頃、隣の部屋でも…。 孝行 「純二さん、俺たちと一緒でよかったのかよ」 純二 「ああ」 孝行 「なおみ、元気なかったから…」 純二 「そうかもしれないけど、今回は学校行事だし…」 守 「夜中にこっそり襲いに行ったりして」 純二 「そんな気持ちもあるけど、お前らいるしな」
/106ページ

最初のコメントを投稿しよう!

10人が本棚に入れています
本棚に追加