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――
―
「……ん~」
通学途中の商店街。
チャリを漕ぎながら、片手にさっきの勾玉をつまむ。
アクセサリーのように紐や鎖がかかってるわけじゃない。
財布の中に入れるには多少デカい。
特に現時点での勾玉の使い方は無く、ただ呆然と『ソレ』を眺めるオレ。
それにしても……
「何で15の誕生日じゃないといけなかったんだろ……」
姉ちゃんが頼まれて指定された『今日』という日がオレの中でひっかかる。
――とその時、
「うわっ!」
キキーッ!!
突然オレの前に人影が飛び出してきた。
思わず握り締めたブレーキがタイヤを急激に摩擦し、急ブレーキ特有の音が辺りに響き渡る。
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