11/13
前へ
/59ページ
次へ
「アハハ、それ? 面白いでしょ? 今日び学生が勾玉なんか持ち歩くなんて――」 オレは笑いながらそう言うと、彼女はオレに聞き取れないほどの声で唇を動かした。 「……けた…」 「えっ?」 その時! 「――!! 避けて下さい!!」 「へっ?」 彼女の叫び声に素っ頓狂な声を出すオレ。 だったが、その声を出し切る間もなくオレの体が後方に跳ばされた。 いや、正確には、 『彼女がオレの体を抱きかかえて前方に跳んだ』のだ。 そして次の瞬間―― ――ドォォォン!! 地面に何かが落ちる衝撃音と、爆風で舞い上がる砂煙が同時にオレ達に襲いかかる。 「――はぁぁっ!?」 訳がわからねぇ!! 何が起こったんだ!?
/59ページ

最初のコメントを投稿しよう!

2人が本棚に入れています
本棚に追加