落ちた

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あと少しで集落。あたしの心はドキドキでいっぱいだった。この世界の話が聞けるから。 「ノゾミ?」 ピタリと足を止める。今、誰かがあたしの名前を呼んだ。 「誰?」 振り返ると、見知らぬ青年が、ダークブラウンの瞳で、あたしを見つめている。 青年は男の子にしては、背が低く、小柄な体格をしていて、とても綺麗な顔をしている。 「ノゾミだよね?」 誰だっけ?この男の子…。見覚えないんだけどなぁ。どうして、あたしの名前を知っているんだろう?
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