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肺癌の初期で見つかった頃、私はどん底で母親を避けた。
そんなんじゃいけない。
私がいじめられたとき、学校と私と向き合ってくれた。ずっと落ち込む私を元気にさせようと、毎日のようにドライブに連れていってくれた。
だから私は恩返しをしなくちゃと思い、妹と一緒にお見舞いに行き、自宅療養中もご飯は毎回作ってあげて、お金は私が作る。
痛々しい弱り果てた母親の姿を見て私は思わされた。
何で傷なんて作って、自分で苦しめて、周りの迷惑ばかりかける人間になってしまったのだろうか。
五体満足で産まれてきて家族の絆は固くて、彼氏がいて。
私幸せなんだ。
やっと気づけた。
気づけないだけだったんだ。
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