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アウネリスの腕が、ウルの左胸に潜り込んでいる。
流血はしていない。
アウネリスはまるで、心臓をえぐり出すかのように、ゆっくりと腕を引き抜いた。
ウルの左胸のあたりに、光を放つ円陣がいくつか現れる。
そして、アウネリスの右手に掴まれている物は。
一冊の本だった。
「私は、かわいいウルのほうが好きよ」
そう言いながら、アウネリスは本のページをめくる。
そして、ある文章の部分を見つけると、まるで書き直しているかのように、指でなぞった。
アウネリスはそれを終えると満足そうに本を閉じ、ウルの左胸の中に戻した。
光を放つ円陣も消えた。
すぐに、ウルの体に変化が起きた。
顔立ちが幾分やわらかくなり、少女特有の淡い胸のふくらみが現れた。
「マム…」
大剣の重みに耐え切れず、ウルは持っていた大剣から、手を離した。
「女の子の姿でだって戦えるでしょ? この姿なら素早く動けるから、攻撃を受けずに、勝てるじゃない」
「うん」
そんな、会話をしながら、アウネリスは楽しそうにウルの服を脱がす。
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