11人が本棚に入れています
本棚に追加
/29ページ
「はぁー今日も、長かったな」
学校の終わりのチャイムが鳴ると、俺はいつもため息が出てしまう。
しかし、そんな憂鬱な俺を知ってか知らずか、いつもの声が聞こえる。
「信ちゃーん」
帰る時にいつも現れるのが、俺の幼なじみの、矢中志穂「やなか しほ」だ。
幸か不幸か、小学生から現在(高校3年)に至るまで、すべて同じ学校だ。
「帰ろ、信ちゃん♪」
「ああ、今いく」
俺はこいつと居るといつも、テンポが狂ってくる。
志穂とは家が近いので、いつも途中までは送っているのだ。
「志穂、先に校門で待ってろ」
「りょーかーい」
俺は志穂が校門に行くのを見たあと、駐輪場まで急いだ。
いつも学校の行き帰りは、自慢のMyバイクで登下校している。
ちなみに毎日のように、志穂を乗っけているので、メットも2つある。
「乗れよ、マフラー気をつけろよ」
「うん、ありがとっ」
ちなみに、学校から家まではかなりの道のりだが、バイクになってからはいくつかましになった。
「着いたぞ」
「いつもありがとね信ちゃん♪ じゃあまた明日ね」
てきとーな返事をすると、俺は家に帰った。
とりあえずバイクを置いて、家にはいる。
いつもの事だが、家には誰もいない。「とりあえず寝るか」
俺は自分の部屋で着替えると、ベッドに入った。眠りにつくのに、そう時間はかからなかった。
最初のコメントを投稿しよう!