忘れてしまう物・・・・

9/15
前へ
/29ページ
次へ
そんな雑談をしていると、 時間がまずくなってきた。 「まずいな、麻奈にどやされる」 「じゃあ行こっ信ちゃん」 お互いに頷くと、とりあえず 戻る事にした。 体育館に戻るとギリギリ 間に合ったみたいで まだ練習は始まっていなかった。 「桐山君!!志穂ちゃん!!遅い!!」 「え?まだ練習始まってないよな?」 「10分前に来ないと駄目だよ」 麻奈は時間に厳しかった。 まぁこれは中学生の時からなので余り気にしない事にする 「じゃあ始めるよ」 麻奈の掛け声で皆が集まる いつも思うが、麻奈はかなりのリーダーシップがあると思う。 「じゃあ、次のシーンね」 ある程度まで練習を進めると 「お~やってるやってる」 呑気な顔で先生がやってきた。 「どうしたんですか?先生?」 「ん?いや、まぁ気になってな」 勝手に決めろと言ってたくせに見物にきたか 「で、何処まで進んでるんだ~」 「まぁまぁ、ですかね?」 「そうか、わかった」 それだけ聞くと帰っていった。 「はぁ、あの人自由気ままだな」 「確かにね」 そんな雑談ばかりしていると 帰る時間が来てしまった。 「じゃあ、私は帰るね」 「ああ、ありがとな麻奈」 「気にしないで、じゃあまたね」 麻奈を見送ると俺もバイクを 取りにいった。 「乗れよ志穂」 「うん」 「今日は何曜日だ?志穂」 「今日は土曜日だよ?」 「わかった」 今日は、行かなければいけない場所があるのでバイクを飛ばす ブロロォォォォーーー バイクは風に当たる感じが好きだ ・・・・・・・・キキィィィィ 「じゃあな志穂、また明日な」 「うん、今日は千智ちゃんの所に行くの?」 「ああ、土曜日は行かないと、約束だからな」 「じゃあ気をつけてね」 志穂に見送られると俺は 病院に急いだ。
/29ページ

最初のコメントを投稿しよう!

11人が本棚に入れています
本棚に追加