without you

2/8
前へ
/8ページ
次へ
改札を通るためにパスケースを取り出す。 「あ・・・」 まだ未練がましく持っている由香里と僕の写真。 写真の中の二人は笑顔のままで写っていた。 「なんで・・・こうなっちゃったんだろうね・・・」 僕は一人苦笑を洩らし、最終電車が滑り込んでくる方を眺めていた。 サァァ・・・ ヒトの少なくなったホームの上を春の風がすり抜けた。
/8ページ

最初のコメントを投稿しよう!

12人が本棚に入れています
本棚に追加