第二章 背反

6/16
前へ
/475ページ
次へ
朝食を食べ終わったオレたちは、さっそく馬車乗り場へと向かった。 昨日はオレのせいで夜行馬車に乗れなかったし、本当に申し訳ないな。 馬車はヴェルギリウスでは最もポピュラーな移動手段だ。 安価で利用できるのが最大の売り。 島から出たことのないオレは、馬車も初体験なので凄く楽しみだ。さっきの説明もアリアの受け売りである。 ちなみに、馬はみたことある。島に一頭だけいたからな。 乗ったこともあるぞ? 小さい時だったからあんまり覚えてないんだけどな。 今度はここから馬車かぁ。 船はダメだったけど、馬車はどうなんだろう? 大丈夫かな? 何か心配になってきたな。ベテルギウスまでどれくらい乗るんだろう? 「ここからベテルギウスまではどれ位かかるんですか?」 「確か馬車で四時間程だったかな」 「結構掛かるんですね」 「大陸は広いからな。おっ、馬車が見えたぞ」 ヴィルゴさんと話している内に、馬車小屋に着いた。 そこから約四時間馬車に乗り、オレたちはようやく大陸オリオンの首都ベテルギウスに到着した。
/475ページ

最初のコメントを投稿しよう!

47人が本棚に入れています
本棚に追加