第二章 背反

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アリアがどうしても露店を見たいと言うので、オレはアリアと一緒に露店を周ることになった。 ヴィルゴ、ベンチに座っているとのことなので、置いてきてしまった。 「あっあそこアクセサリーを売ってますね!! ほらほら、カストル君行ってみましょう」 「わかったから、引っ張るなよ」 語尾に音符がつく程弾んだ口調のアリアに半ば引きずられる形で、オレはついて行った。 アクセサリーの露店を物色していると、水晶石のついたネックレスが目に止まった。 オレは、そのネックレスに不思議な魅力を感じ、アリアにもプレゼントしてやろうと、内緒で二つ購入した。 「アリア、ちょっと後ろ向いて」 「えっ、何をするんですか?」 「いいから、いいから」 強引にアリアを後ろ向きにして、首に、さっき買った水晶石がついたネックレスを掛けてあげた。
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