第二章 背反

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「皆さん、よく集まってくださいました。 私は、アルナイル・サダルスゥド。現女王です」 白いドレスを着た金髪の女性が挨拶した。 どうやら彼女がアルナイル女王陛下らしい。 ……らしい、と言うのはオレも見るのは初めてだからだ。 オレは女王陛下を拝見し、すぐにある人物を探した。 ──いた。 漆黒のコートを纏い、黒い仮面を付けた人物、 「“ミザール”だ……」 自然とその名を口にする。 その時、ふとミザールと目が合った気がした。 仮面を付けていて、分からないが、確かにそんな気がしたのだ。 「ねぇねぇ、カストル君。陛下って、とても綺麗な御方ですね」 「あぁ、そうだな」 横では、アリアが何やら興奮しているが、オレはとりあえず軽く流した。image=317962521.jpg
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