第一章 平穏

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家へ戻ると、オレは汗を流すために風呂に入ることにした。 オレは髪から洗っていくのが習慣だ。だから今日も髪から洗っていく。 すると、風呂のドアが開く音が聞こえたので振り返ってみると、 タオル一枚を巻いたアリアが立っていたのだ!! 「お、お、お前っ! な、何で入ってきてるんだ!?」 オレは目を見開き、これが幻ではないかと、目を擦ってみたがやはり本物だった。声は、驚きの余り若干裏返っている。 「それは、カストル君のお背中を流したかったので、つい。 ……ご迷惑ですか?」 「い、いや迷惑じゃないが……」 そんな瞳を潤わせて、上目遣いに言われちゃ断れないよな。 「背中、流してくれないか?」 「はい!! では、さっそく!」 と笑顔で言って、アリアはオレの背中を洗い出した。 やはり、アリアの笑顔は心が和むな。 こんなこと、本人には口が裂けても言えないが…… 理由? 恥ずかしいからに決まってるだろ?
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