消。

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消えて無くなりたい。 死んでしまいたい。 彼が望んでる、 彼女が望んでる、 私は生きてちゃ駄目なんだ。 私が居ることで、 存在しているだけで、 知ってる人も、 知らない人も、 私を消したくなるような瞳で 訴えてくる。 いっそスッキリしてしまおうか。 こんな現実に絶えられない。 いつから私は弱くなったの? 君と出逢ったあの日から? 其れとも出逢うずっと前? どちらにせよ疲れたんだよ。 生きている事に。 此の世から消えてしまえば、 こんなに苦しい思いはしない。 元から無い存在ならば、 醜い感情に囚われる事も無い。 どんなに笑顔を振る舞っても、 本当の笑顔は生み出せない。 君はあの人が好き。 私は君が好き。 もう伝わる事は無い気持ち。 あの日からまた、 私の一方的な片思い。 君はもう私の傍にいない。 お互いフリーになった。 其れなのに消えない 嫉妬と想い。 自分自身が消えないと、 一生消える事の無い気持ち。 どんなに非道い嘘でも、 消える事の無い気持ち。 不安だよ。 不安で不安で仕方ない。 ねえ、愛しい君。 私はもう疲れました。 此の世から、 私が消える事を願って下さい。 どうか、 私を死なせて下さい。 ねえ、愛しい君。 嘘を吐いて近寄らないで。 其れがどんなに辛いのか、 君には判らないだろうけど。 だから、 最後に我が儘を聞いて。 こんなに不安なら、 こんなに辛いなら、 こんなに醜いなら、 どうか私を、 死なせて下さい。 私が消える事を、 心から喜んで下さい。 私が消えたら、 どうか嘲笑って下さい。  (最後の最後まで苦しませて下さい)  
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