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それは春のことだった。
主人公、赤木悠人(アカギユウト)は重い荷物を持ちながらも、春から通うことになる男子高、「天川(アマガワ)高校」に到着した。
今日やってきたのは入学式だから、ではない。
この高校には寮があり、入学式前日である今日から寮に入らなければならないのだ。
つまり荷物の中身は、衣類や生活必需品である。
「……やっと着いた。」
そう呟きながら、悠人は一度荷物を置いた。
安堵感が込み上げてきたが、これから寮まで歩かないといけないんだと思うと、悠人は溜め息を吐いた。
「……ま、いっちょ頑張るか。」
腕を捲ると重い荷物を持って、悠人は寮へ歩き始めた。
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