さん

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  悠人を見ていて、ふとあることを思い付き、晴也は一つ咳払いをして言った。 「まあ、何だ。それなりの点を取って当たり前だが、もし本当に取れたらお前の言うこと一つだけ聞いてやる。」 「……マジ?」 晴也の言葉に、目を輝かせる悠人。 晴也は、その輝きに若干引きつつも小さく頷く。 悠人は、それを見て嬉しそうな笑みを浮かべる。 「俺頑張る。デートのために!」 「……デートしたいのか。」 ぐっと拳を握り締め、やる気満々の悠人を見て、晴也は苦笑を浮かべた。 そして、少し後悔する。 「こんなにウザくなるなら言わなきゃ良かった。」 心の中で少しばかり酷い一言を呟くと、晴也は小さい溜め息を吐いた。 「よし!勉強やろうぜ、晴也!」 机に向かう悠人を見て、晴也は再び溜め息を吐いた。 悠人に近付き、額を小突く。 「偉そうにするな、教えてもらう側の奴が。」 「……はーい。」 額を抑えながら、悠人は苦笑を浮かべる。 それを見て、晴也は思わず微笑んだ。  
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