よん

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  鏡の前で、悠人は自分の姿を眺めていた。 寝癖はないか、服はおかしくないか……などなど、かれこれ十数分はチェックしてる。 「……乙女かっての。」 「は、晴也!」 突然の声に驚きながら、悠人は声のした方を見た。 そこには、呆れた顔をした晴也が立っていた。 「の、覗くなよ!エッチ!」 「……誰がエッチだ?」 「……や、すみません。誰もエッチじゃありません。」 晴也に鋭い目で見られた悠人は怯えつつ、小さい声で言った。 晴也は、わかれば良いと言わんばかりに満足そうな表情を浮かべる。 「……Sめ。」 せめてもの対抗で、そう呟く悠人。 それを聞いた晴也は、ふっと鼻で笑う。 「今更だな。」 「……認めるんだ。」 「事実だからな。」 「あっさりしてるなあ。」 楽しそうに笑う悠人を見て、晴也は思わず微笑みを浮かべた。 ふと、相手のペースに引き込まれていると気付くと、晴也は咳払いをした。 「ところで、お前はいつまで鏡見てるんだ?デート、行かないのか?」 「え、あ、そうだな!行こう!」 晴也の言葉に照れくさそうに笑いながら、悠人は言った。  
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