第2章:風と修行と再会と

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全ての千本が弾かれ、緋炎は舌打ちした。 陣「どうしただ~緋炎!もう終わりか!?」 緋炎「・・・んなわけねぇだろ。(笑)」 そう言うと緋炎は跳んだ。 蔵馬「(今だ!!)風華円舞陣!」 蔵馬は緋炎の着地地点にむかい風華円舞陣を放った。しかし緋炎に攻撃が当たることはなかった。何故なら・・・緋炎は浮いていたからだ。 蔵・陣「なっ!?」 刹那「うっ、浮いてる!!??」 帝「ほう、主は"あれ"を使うのかや。」 刹那「帝、あれの正体を知っているのか?」 帝「ああ、知っておる。主から聞いたんじゃが、そもそも太刀風家は侍と忍者が共に共存して出来たと言われているらしい。だから太刀風流には侍の居合い術と忍者の暗殺術の両方があると主は言っておった。」 刹那「つまり、今緋炎殿が浮いているのは暗殺術によるものだとはわかったが、どうやって宙に浮いているんだ?」 帝「あれは浮いてるんじゃありんせん。"立っている"んじゃ。」 刹那「はぁ!?何もない空中にどうやって立つんだ!?」 帝「まだわからぬか?主はちゃんと足場を作っておったじゃろ。思い出してみよ。」 刹那は戦いの全てを思い出していた。 刹那「(まず、陣が突風撃を放ったが緋炎殿が避けて、次に蔵馬が風華円舞陣を使って緋炎殿に攻撃したが破斬で叩き落とされた。そして緋炎殿は懐から千本を出して蔵馬と陣に投げたが蔵馬には弾かれ、陣には避けられた・・・。何も足場を作る要素なんてないぞ。・・・ん?待て。忍者、暗殺、千本・・・!!)まさかっ!!!」 帝「やっと気づいたかや。初めてこれを見る者にはわからぬと思ったが、なかなかの観察能力じゃの。」 刹那「ああ、帝の言葉でわかった。忍者、暗殺、千本。これらの鍵がこれを解くのに必要だった。あれは千本につけた細いワイヤーか何かで浮いているんだろ?」 帝「正解じゃ。」 そう、緋炎は浮いているのではなく、予め千本につけたおいたワイヤーの上に立っていたのだ。 刹那「じゃあ千本がかわされても千本を投げ続けたのは・・・。」 帝「自分の足場を増やすためじゃ。」 蔵馬「なるほど。そういうことですか。」 緋炎「ネタがバレたが、見せてやるよ。太刀風流の真の力をな。太刀風流暗殺術 歩法 神速(しんそく)。」 いま、太刀風流の真の力が発揮される!!
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