第2章:風と修行と再会と

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緋炎「太刀風流暗殺術 歩法 神速。」 緋炎はそう言うと、目にも留まらぬ速度でワイヤーの上を移動した。 蔵・陣・刹「「「はっ、速い!!!」 蔵馬「(まずい!!このまま1ヶ所に留まっていては恰好の獲物だ。ここは移動して回避しないと・・)っ!!」 蔵馬が移動したときワイヤーに頬が触れた。その瞬間、頬に痛みが走った。 帝「主のワイヤーは鉄さえも刻む。触れただけでも傷を負うぞ?」 刹那「何でそんな切れ味の良いワイヤーの上を緋炎殿はあんなに高速で移動出来るんだ?」 帝「主の履き物は神速が使えるよう、特別製じゃそうじゃ。」 緋炎「じゃあそろそろいくぜ。太刀風流暗殺術 壱幕 煉獄・蜘蛛の糸(いちまく れんごく・くものいと)。」 緋炎がそう言うと陣がワイヤーで拘束されていた。 緋炎「そのワイヤーは千本につけたワイヤーより切れ味は悪いが、もがけばもがくほど食い込み、例え妖怪の力でも千切れねぇ耐久性を兼ね備えている。陣、お前はもう動けねぇよ。」 陣「・・・流石だな!緋炎!!おらの負けだ!!!」 蔵馬「見えなかった。なら俺も全力でいく。」 蔵馬がそう言うと蔵馬の周りを煙が覆った。はれてくるとそこには蔵馬ではなく、白髪で頭に狐の耳を生やし、白い着物を着て、狐の尻尾を生やしている男が立っていた。 緋炎「久しぶりにその姿を見るな。妖狐(ようこ)。」 妖狐「そうだな。この姿に戻るのはいつぶりか、我も忘れた。貴様とやり合うのも久しいな。」 緋炎「そうだな。久しぶりで悪いが、本気でいかしてもらうぜ。」 妖狐「それは我の台詞よ。死ぬなよ。」 緋炎「お前もな。」 妖狐「行け、オジギソウよ。」 妖狐がそう言うと緋炎にむかい、食妖植物のオジギソウが襲いかかってきた。 緋炎「太刀風流居合い術 陰の型 弐式 龍炎(りゅうえん)。」 緋炎がそう言うと真空破が龍のように舞った。龍炎が止むとそこには妖狐の姿はなかった。 妖狐「遅い。」 緋炎「何っ!!」 妖狐は一瞬で緋炎の目の前まで移動して、いつの間にか持っていた薔薇の剣で緋炎に切りかかった。緋炎は咄嗟に刀を抜き、剣を止めた。2人は一旦離れ、距離をとった。 緋炎「妖狐。」 妖狐「ああ、奇遇だな。我もそう思っていた。気が合うな。」 緋炎「そうだな。」 緋・妖「次で決着をつける!!」 今、この戦いに終止符が打たれる。
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