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緋炎と妖狐は睨み合っていたが、先に妖狐が仕掛けた。
妖狐「受けてみよ。樹霊妖斬剣!(じゅれいようざんけん)」
妖狐は全てを薙ぎ払うように薔薇の剣で切りかかった。緋炎も距離を詰め、妖狐に攻撃した。
緋炎「いくぜ!太刀風流居合い術 奥義 流水。(りゅうすい)」
緋炎は流れる水の如く軽やかに舞うように妖狐に切りかかった。2人の刀と剣が当たった瞬間、辺りを土煙が覆った。
刹那「なっ!!当たっただけでなんていう衝撃破だ!!」
帝「まさかここまでとは・・・。やはり蔵馬に主の相手を頼んだのは正解じゃったの。」
煙が晴れ、そこに立っていたのは・・・・
蔵馬「俺の負けだ、緋炎。」
緋炎「正直、ギリギリだったぜ。下手したらこっちがやられてた。今だって腕が痺れてやがる。」
緋炎だった。妖狐は蔵馬の姿に戻り、地面に倒れていた。
刹那「勝負あり!勝者、緋炎殿!!」
刹那の声が響いた。緋炎は陣のワイヤーを解いてやり、蔵馬に肩を貸して帝達の方へ歩いてきた。
帝「大丈夫かや、3人とも?」
陣「おらは大丈夫だ!!」
緋・蔵「「俺達はヤバいかもしれない。」」
刹那「3人とも、ゆっくり休んでくれ。緋炎殿、蔵馬。おまえ達は治療するからこっちに来てくれるか?」
緋・蔵「「わかった。」」
緋炎は帝に、蔵馬は刹那に治療してもらった。(緋炎の治療するときにどっちが治療するかで喧嘩したが緋炎の疲労が計り知れなかったため、結局ジャンケンで決めた。)そのせいで刹那はムスッとしている。
蔵馬「刹那は緋炎のことが好きなんだね。」
刹那「ふぇ!?」
蔵馬の突然の言葉に刹那は素っ頓狂な声が出てしまった。
蔵馬「だって緋炎の治療するだけで喧嘩して、負けたらずっとムスッとしてたらわかるよ。」
刹那「そ、それは・・・そうだよ、緋炎殿がすきだ。」
刹那はとぼけるつもりだったが、蔵馬に具体的な自分の行動が言われたので開き直った。
蔵馬「やっぱり。にしても緋炎はモテるね~。」
刹那「まああの顔立ちで性格はクールに見えて実は優しいからな。でもそんな事を言うと蔵馬だってモテる方だろう?」
蔵馬「人間にはね。妖怪にはS級妖怪だから恐れられてて、全然モテないよ。」
刹那「そうなのか。」
たわいもない話をしながら治療を行っていたが、2人の治療がようやく終わった。
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