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俺の足下には先程飛びかかってきた不良さん達が意識を完全に失い、倒れていた。
そして唯一俺以外に意識があり、動けるのは最初に勢い良く怒鳴りつけてきた男だった。
動けると言っても、その男はガタガタと目に見えて分かる程体を震わせ、青ざめた顔は涙と鼻水でグチャグチャで、これ以上は刃向かってくる事はないだろうと心の奥で妙な確信が生まれる位酷い状態だった。
男の顔が、とんでもない事になっていたので、さり気なくポケットに手を突っ込み、ハンカチを取り出した。
いや、取り出そうとしたんだ……。
「っ…ひぃ!?ごっ、ごめんなさい!すみません!!全くの出来心なんですっ!!
許して下さいっ!!この通りですから……っ殺さないで下さいぃぃ~~~っ!!」
男はより一層顔を涙と鼻水、加えて涎で汚しながら気絶したままの不良さん達を引きずり、もの凄い勢いで走り去って行った。
…殺さないでって、俺はただハンカチを貸そうとしただけなんだけど……………。
それにしてもあんな人数担いで走り去れるなんて凄い力持ちなんだなぁ。
なんて、俺はそんな事考えながら出しかけたハンカチをしまい、花壇の手入れを再開した。
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