No.1 始まり。

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「別室登校?」 ウチはそんな事が出来るだなんて知らなかった。 でも、自分しか居ないんだろう。 そう思ってた。 次の日、学校へ行って別室の様子を見せてもらった。 別室の名は〈Gルーム〉。 奥には個室が幾つもあった。 この〈Gルーム〉はクラスに馴染めない子や、昼休みには色々悩みある子達が来たりする場所らしい。 そして、ウチと同じ様な子が結構居る事にウチはかなり驚いた。 それも、中学一年の時に同じクラスの子が多い。 名前は聞いた事がある。でも関わりは無かった三人。中1からは麗だけと今まで仲良くしていたから。 三人の内、一人は女子の宮野さん、残り二人は杉本と浦神だった。 (此の三人、中1の時全然来てなかった人達だ) 第一印象は三人とも不思議。 〈Gルーム〉がある事は知らず、個室を借りていた七月に実はウチは此の三人を見かけていた。 その時、ウチの中には誰にも言えない気持ちが芽生えた。 初めての一目惚れ。 漫画やアニメにしか興味が無かった自分。 だけど少女漫画だって好き。自作の漫画だってある。 ウチは密かに彼を想った。 その時は名前も知らない。 浦神に惚れた。 ウチは、別室登校をする事を決めた。 彼に近付きたい。 此処の皆なら友達に成れそう。 自分は一人じゃないんだ。 孤独から解放される、そう思ったら別室登校をする事に即良い返事を出した。 九月末、麗も同じ部屋に通うことが決まった。 十月、新しく始まりを向かえる。 next 挨拶。  
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