狂気

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俺が目を覚ましたのは、暗鬼のベッドの上。 いつもと特別変わらない目覚め。 …今日の日付以外は。 「…3年…か。」 俺は呟く。 目を瞑れば、いつも浮かぶ。 あの人の、命日。 俺が暗鬼の"同志"になって知ったことがある。 あいつは、俺の兄貴の遺骨を保管していた。 まだ、"墓"という形にしないで。 それを土に埋めて、"墓"にしたのは俺。 墓参りは、その1度しかしていない。 墓の前で、俺は聞いた。 「もしもさ、俺が今裏切って、お前に銃を突き付けたら…どうする?」 俺は、暗鬼のこめかみに銃を当てるふりをした。 「お前には出来ないさ。」 暗鬼はあっさりとそれを払いのける。 「お前はもう、こっち側から抜けられない。」 嫌な笑みを浮かべて、俺に言う。
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