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「大丈夫です。うちの夫は浮気なんかしませんから」
微笑みながら、そう答える。
そう、大祐は浮気なんかしていなかった。少なくとも、わたしが思っていたような形では。
どうして、あのとき、彼を信じてあげられなかったんだろう?
彼を信じていれば、今、こんなことにはなっていなかったはずだ。
今も家族四人で幸せに暮らしていたはずだ。
馬鹿なわたしは、愚かなことをして、大切なものを失くしてしまった。
込み上げてくる涙を必死にこらえた。
祥子のからみつくような視線を意識していなければ、声を出して泣き出してしまったかもしれない。
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