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「どうしてこの石をプレゼントしたのかしら……。」
パールヴァティーが首を傾げる。
「ほんとよね~。これってシヴァの愛の証しなのに。娘に贈る意味が分からないわ。」
右耳に着けているアウイナイトのピアスを撫でながらシルビアも首を傾げていた。
「ママ、愛の証しって何?」
ふふっと笑って話し始めるシルビア。
それは4人がまだ融合していた頃の話だった。
シャスタと意識を交代しながら生活していたシヴァは、シルビアをパールヴァティーとしてではなく、シルビア本人として愛していた。
その彼女の誕生日に、シヴァはアウイナイトのピアスをプレゼントし、シャスタはブラックダイヤのピアスをプレゼントした。
なぜ二人ともピアスなのかと首を傾げたが、シャスタがピアスを一つずつ交換し、青と黒でワンセットとなったピアスを見て理解したのだ。
シヴァの肌の色がイメージカラーとなった青いアウイナイト。
シャスタの元の姿である、車体の色がイメージカラーとなった黒いブラックダイヤ。
それが二人の愛の証しだった。
「当時はシャスタとペアで着けてたんだけど、融合が解かれた時にシャスタとシヴァに赤いピアスをプレゼントしたの。後からパールヴァティーにも青と黒のピアスをプレゼントしてね。4人の愛の証しって訳よ。」
シルビアの左耳には黒。
パールヴァティーの左耳には青がある。
シャスタとシヴァの左耳には赤があり、右耳には自分の色を着けていた。
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