最愛の神妃

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「だからな、ナーガ族ってのは一夫一妻なんだよ。俺にとっての女はこいつしかいねぇんだ。だから、例えお前が息子でもこいつは譲らねぇ。まあ、ガキのうちは大目に見てやるけどな。あ!?何がずるいんだよ!」 母親を独り占めにするのはずるいと言っている。 「あのなぁ、お前は王だから何人でも嫁が貰えるんだよ。大人になったら好きなだけ女を作りゃ良いだろーが。」 そう言った俺にルアードは、母親だけで良いと言いやがった。 大人になったらこいつを貰う……だと……? 「この野郎……俺の女を取ろうってのか……?息子でも許さねぇぞ……。死ぬかコラ……。」 その俺の台詞にセフィーナがため息をついた。 「馬鹿じゃないの?ルアードはまだ意味が分かってないのよ。女じゃなく母親を慕ってるの。」 言われて冷静になった俺は頬を掻いた。 はは、ほんと馬鹿みてぇだ。 「ルアードも。ママは貴方の母親である以前にパパのものなのよ。だから二番で我慢してって言ったでしょ?」 膨れて言った母親に納得したのか、息子は人型に化身した。 褒められたルアードは嬉しそうに笑っている。 「ったく。知能が高い赤ん坊なんて扱いに苦労するよな。」 「良いじゃない。それが私達の息子なんだから。話せば納得するし、普通の子より扱いやすいかもよ。」 「まあ、そうかもな。けど一つだけ言っとくぞ。こいつは俺の女だからな。奪おうとしたらマジで殺す。」 睨んだ俺にビクッとするルアード。 セフィーナはクスクス笑っている。 「恐いパパね~。でも……うふ、嬉しい。」 例え息子でも渡さない。 それ程までに愛されている事に喜ぶ神妃。 寄り添って来た彼女を抱き締める。 .
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