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「おっはよぉ~~純也! ちょうど君に伝えたいことがあったから丁度良かったよ」
「うっす、知人からなんとか友人にクラスアップできた哲くん。 奇遇だな、俺もお前に用があったから助かるわ」
「挨拶が微妙に酷いよッ!」
未由と昇降口で別れ、げた箱から上履きを取り出していると都合良く登校してきた哲と合流することができた。
「あれ? そういえば森羅ちゃんは一緒じゃないの? ひょっとして昨日の喧嘩をまだ引きずっているのかい?」
キョロキョロと辺りを見渡し、俺の隣に森羅がいないことに気付くと哲は訝しげな表情を浮かべる。
「いや、昨日のうちに仲直りしたって。 単純にあいつが道ばたで環境問題に目覚めたから放置してきただけだ」
面倒だから経緯は話さず、結果のみを伝えると哲はひきつった笑みを浮かべた。
「……それはまた争いの火種になりそうだね」
「いつものことだから気にすんなよ。 それにいつまでもここにいたら遅刻しちまうんだ。 続きは歩きながらにしようぜ」
「それもそうだね」
バカな会話もそこそこに俺たちは肩を並べながら教室に向かう道中で、互いの用件を確認することにした。
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