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今までは普通に友達としてじゃれ合ってこれたのに、最近変だ…。
卒業が近いからか、圭太と離れてしまう事が淋しいからか、圭太への気持ちが抑えきれなくなってる。
だけど、私にはこの気持ちを表に出すことができない。
せっかくこれまで必死に自分の気持ちを打ち消してきたのに、台無しにしてしまう。でも、変に誤魔化してると、きっと圭太にバレる。それだけは避けなくちゃ。
「おー圭太ー。久しぶりだな。決まったのかよ、お前。」
圭太の視線が気になりつつも、ひたすらパソコンとにらめっこをしていると、後ろから声が聞こえた。
「おー真。んーまぁ、ボチボチ。」
「なんだそれ。あっちにみんな居たぞ。呼んでこいって頼まれた。」
堀田 真。普段はもっぱら単独行動派だけど、6人集まる時はちゃんと顔を出すんだよね。それも、また6人が揃う不思議なところ。
「尚、行ける?」
圭太が立ち上がり聞く。
「あ、うん。行く。」
卒論を書きつつも、圭太への気持ちの処理方法を模索していた私は、急いでパソコンを切り、荷物をまとめ片付けた。
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