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そうだ。男になってしまった原因を突き止める前に、明日の学校をどうにかしないと!
まずは、そうだな……、
「理事長のとこに行くか」
「なんで……あ、そっか。明日から学校だもんね」
「事情話して、転校の手続きとかやんなきゃならないだろ?」
「……言いにくいけど、その……天に出来るの?」
「聞けば大丈夫だろ」
「そうじゃなくて……転入試験、とか……」
「あ」
姉妹校の男子校に行くにしても、やっぱり試験はやらなきゃならないのか?
それはそれでマズい。何て言ったって私は、勉強に関して本当に絶望的だからね。基本科目でマシなのは英語だけ……。
うん、無理だ!さてどうしよう?
「とりあえず行ってみよ?天の為なら何とかしてくれるでしょ?」
「……まあ、な……」
私の為なら、ね……やれやれ。
「その前に服を買いに行かなくちゃね。ちょっと立ってみて」
「はいはい……って唯さーん?抱きつかれたままでは立てませんよー」
「あ、ごめん」
やっと唯から解放された。
ずっとくっつかれていた脇腹ら辺がちょっと寒くなったけど良しとしよう。
唯に言われた通り立ち上がってみて、見慣れた景色の変わりように一瞬驚いてしまった。
天井が低い……ぬいぐるみとかが小さく見える……。
そして、ジャージの裾が短くなってる。こりゃあ背まで伸びたな。それは嬉しい。
「伸びたねぇ~、私の方がちょっと大きかったのに……10センチは伸びたんじゃない?」
おぉ!スッゲェ嬉しい!
ってことは、今170以上あるのか……凄い凄い!何より唯よりデカイなんてッ!
嬉しくて、小さくガッツポーズ。
「細いけど筋肉質だから……大きめの方がいいかな?」
「一緒に行って私が選べばいいだろ?」
「それはダメ」
「は?なんで?」
「その窮屈な格好で行く気?」
想像してみよう。
可愛らしい女子高生と一緒につんつるてんの服を着た男が歩いている図……、
「不審者だね」
「でしょ?」
「靴とかは?」
「靴なら買いに行けるけど、下着は後でね~」
「えー」
しばらく女物ぱんつで過ごせって?
それは厳しくないっスか唯さんー……?
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