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私があんな夢を見たおかげでのんびりとした余裕な朝を過ごせた。
唯は余った時間で予習をして、私は読書。読書と言っても漫画だが。
『テスト前なのにいいの?』と唯が言っていたけど適当に流した。
朝から勉強なんかしたら頭がおかしくなるよ。そもそも勉強は嫌いだし。
そうやって別のことをして部屋を出て、いつものように四人で学校に行った。
今は昼休み。今日は食堂で食べるから、食券を持って並んでいる訳だが。
やっぱり周りの視線が痛い。特に上級生と下級生の。
噂でしか知らなくて実際に見たのが初めてだからか、同級生よりも痛い視線。
「ねぇ、あれってあの人だよね?」
「そうそう。二年の……」
というひそひそ話が聞こえてくる。
逃げたい。ダッシュでここから出たい。
でもこの先のために耐えなければならない。
自分が周りに、周りが自分に慣れるためだ。
見慣れればみんな普通になるさ。前と同じようになるよ。
そうさ。一週間か二週間もすればこの視線はなくなる。なくならなくても少なくなる。
頑張れ天。負けるな天。お前なら乗り越えられるぞ!!
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