第1話 登校初日、最強に出遭う

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  受験に落ちたとか、告白に失敗したとか、そんなことがあると必ず精神的に参るだろう。 誰だってそうだ。時間を巻き戻せたらな、とか思っても出来るわけがない。どんなに悔いても、時間は戻らない。 当たり前だ。 そんなことなど重々承知している真城晶は去年の今頃、分かりきったことを思って泣いていた。 何故かと言うと、志願していた高校に落ちてしまったからだ。 ――時間よ、戻れ! と、何回も思っていたが、戻るわけなく、他の高校を受験する気力もなく、晴れて晶は浪人になった。
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