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晴れて浪人になってから、取り敢えずバイトを始めた晶。バイトをして、資金を貯めたら自立しようかと考えている。
まだまだ、先は長いが。
それはさておき、晶の元にある物が届いた。青い封筒に、真ん中に達筆で『聖嶺学園高等学校』と書かれており、横にも達筆で『真城晶様』と書かれていた。
聖嶺学園とは、一年前に晶が受けて、落ちてしまった学校だ。
「えっ? 何で、これ?」
封筒を開き、中身を確認すると、白い紙が中から一枚出てきた。
一番最初に目に入ったのが『聖嶺学園』と大きく書かれた文字。
晶は聖嶺学園からの文書を興味深そうに見つめるその瞳に映した。
最初の文は長々と書かれた挨拶文で、そこは読み飛ばし、次の文に目をやった。
「えっ……? ちょっ……マジで?」
晶は目を疑った。
何で?
どうして?
何故?
その書かれている文字は予想外過ぎて、晶の頭の中は、もう色んな疑問が渦巻いて、思考が追い付かないでいた。
それもその筈。
一年前、確かに落ちた筈の聖嶺学園から再び文書が届き、内容が、入学してください、と書かれていたのだから。驚くのも無理はない。
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