登場人物

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このマスカラ…7千円したんだっけ。 お小遣い全部使っちゃって1ヶ月飲まず食わずだったな。 このリップは…3千円。 マツ○ヨで500円で売ってるとこ見たけど。 高校生には不釣り合いな高値の化粧品で、自らの顔を彩る。 まるで、芝生に花が咲いていくようだ。 ちょっとファンデが厚い気もする…まあいいか。ニキビもあるし。 ―――中3の夏頃は、厚化粧過ぎて誰も近寄ろうとはしなかった。親でさえも。 影では緑中の「オバQ」だなんて呼ばれてて、それはもう色んな人が、色んな意味で釘付けだった。 それから私はメイクの勉強をした。 「オバQ」から脱出したくて、様々な雑誌を読んでみた。 そこで分かったのは、一回の化粧で口紅が半分なくなるのはおかしいということ。 たくさんの事実が発覚され、私は情けない気持ちだった。
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