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「あれ?姉貴が映ってらぁ…。どうすんの?」
「どうするも、こうするも…。外歩けないじゃん…」
ティーラは弟の問いに力無く答える。
「でも、科学者だから目立っても良いと思わない?ゼーノ」
ゼーノと呼ばれた弟は溜め息を吐く。
「まぁ、姉貴が良いならそれで良いんじゃない?俺には関係あるわけでも…」
「あるよ、残念ながら」
ティーラはふっと笑う。
「へ?なんで?」
ゼーノはティーラと同じ淡い黄色の瞳を見開く。
「関係者だから☆」
「あ、姉弟だったね。…って事は、学校行けない!」
ゼーノは忘れてたと言わんばかりに叫ぶ。
「馬鹿だね、あんた。低級魔術にスリープあんじゃん」
「あ、そか」
ゼーノはオレンジ色の髪の毛を軽く揺らす。
「あ、早く着替えないと遅刻するから、後片付けよろしく」
ティーラは自分の部屋へ向かう。
「あ゙!?姉貴、卑怯だぞ!ったく…」
ゼーノは溜め息を溢す。
「まぁ、姉貴らしいから良いとするか」
ゼーノは苦笑する。
ダン!!
腕にビリビリと振動が伝わって来る。
「これから、どうしろって言うんだ!?」
ティーラはゼーノに呼ばれるまで、壁に体を預けるようにぐったりしていた。
勿論、街はティーラの話で盛り上がっていた。
「テレビ見た?」
「見た見た!『救いの神』の
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