(vol.1)

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   「…ッそだろ…」 オレの声は完全に震えていた。オレは相手を仰向けにし、心臓マッサージを初めた。  ぐっ…ぐっ…  「はぁ…はぁ…」 死んでしまったらオレは殺人犯だ…。生き返らせる為に必死で。 ……駄目だ。   死んでる… 殺した…オレが殺した… さて、なんでこんなことになったんだっけ… 焦りと緊張でよく思い出せない…………。 落ち着け………。 落ち着け………。 オレは短ランの裏ポケットから愛用タバコ・ラッキーストライクを取り出し、口にくわえた。 ジッポ… ジッポがない……。  「チッ…ざけんなよッ!」 オレはイライラしながら タバコを叩きつけた。
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