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もげるかと思った。
「それじゃあよろしく」
目の端に涙をにじます俺を後目に、再びベッドで横になる幼なじみ。そのまま布団を引き寄せると、しばらくして規則正しい寝息が聞こえてきた。
「そこ俺のベッドなんだけど、まぁ聞いてないか……」
時刻はただいま夕方の五時。昼寝にしては遅く、本格的に寝るには早すぎる。
おそらく深夜アニメをリアルタイムで視聴するべく、今の内から寝溜めをして放送時間に備えるつもりだろう。
俺には経験値稼ぎという雑用を押し付けておいて、自分は堂々と睡眠を貪るとは神経図太すぎる。その天上天下唯我独尊っぷりはジャイ○ンと比肩するんじゃないかと俺は思う。
出来れば経験値稼ぎなど無視したいのだが、次は鼻では済まない。チョキで目を突いてくるくらいのことはしそうだ。
さすがに視力は失いたくないので三十分だけ。五時半までゲームをしたら、すっぱりやめて夕飯の支度をすることにした。
まずは現在のレベル、パーティー構成や装備を確認する為ステータス画面を表示する。
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