遺品1<傘>

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聞き出すことを諦めてからしばらく経って名無しが何かを思い出したように話してきた。 「ところでこの商品をご購入されるんですか?」 「いやいや、金なんて全然持ってなくてただ見ていただ」 「値札を見てみて下さい」 いきなり聞こえた名無しの低い声に少し驚いた。 だがお客が話している時に普通入ってくるかと少し苛立ちを覚えたが、この革ジャンの値段が気になっていたこともあり値札に手をかけて値段を見てみた。 だが見たと同時に言葉を失う。
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