始まり

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 そうしているうちに学校に到着したようだ。  尚も話をしながら、2人の少年は校舎へと入っていった―――。      * * * 「はぁ~、やっと着いたぁ……」  小さな駅から1人の少女が出てきた。  少女の様子から察するに、どうやら長い時間電車に揺られていたようだ。  若干疲れたような表情をしている。  少女はキョロキョロした後に地図を見ながら歩き始めた。 「えっと……、あっ! あれかな?」  しばらく歩き続けた後、少女がそう声をあげた。  どうやら目的地に到着したようだ。  そして少女はその建物に入っていった―――。      * * * 「……つまんね」  気付けば俺はそう呟いていた。  俺は日下部 語(クサカベ カタル)  銘蓬(メイホウ)学院に通う、高校1年生だ。  趣味は昼寝だな。  ちなみに、年齢=彼女いない歴というモテない人間だ。  だ、誰だよ可哀想って言ったやつ……。  この年ならまだいなくても不思議じゃないだろう……。 「日下部、何か言ったか?」  さっきのが聞こえたのか?  俺は教師に質問された。 「いえ、何も言ってません」 「そうか? まあいいか」  何がいいのか分からないが、教師は授業に戻った。
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