第一声

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宿についた二人は部屋を取るため、フロントにいた年寄りのじいさんに話しかけた。 「おい。」 ロザリオがじいさんに話しかけるが、返事がない。 「ただの屍でしょうか?」 「馬鹿か貴様は。息をしている。」 ロザリオはもう一度、じいさんに話しかけた。 「貴様、私を無視する気か。」 「あぁ?」 「泊めろ。二部屋だ。」 「なんだって?」 「貴様……っっ」 ロザリオはふるふると震え、今にも怒りが爆発しそうだ。 するとグラディスがじいさんの耳元で叫んだ。 「泊まりたいのですが、部屋はありませんか!!?」 「あ、あぁ。あるぞ。」 じいさんは立ち上がり、二人について来るよう促した。 「ふん。ボケ老人め。」 ぶつくさと文句をいいながら、ロザリオは歩いた。 「ここじゃ。」 「…もう一つの部屋は?」 「満員じゃ。」 それだけを言い残し、じいさんは立ち去った。 「姫、我慢してくださいね。」 「………貴様は床で寝ろ。」 「はいはい。」 「…私は風呂に入る。決して覗くなよ。」 「姫の裸なんて、いつも見てますから。」 「ムカつく奴だ!!!」
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