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ロザリオは身支度をすると、グラディスと共に宿を出た。
「さてと…私に反感を持つ輩を押さえ込まねばならぬな。」
「その前に、ユランさんに会いに行かなくていいんですか?」
「あぁ…あの女か。」
ユラン・フィオ・アルウ゛ェ
アルマール国だけではなく、スディリチア国などの大きな国の警備部隊の隊長で、荒々しい動きで、敵を殲滅する有名な女だった。
「彼女には姫が女王になったら、警備してもらわなくちゃいけないですからね。」
「…欝陶しい見張りはお前だけで充分だ。」
「見張りって…」
ロザリオはムスッとして、くるりと方向を変えた。
「会いに行くぞ。アルウ゛ェに。」
「ユランさんにですか?それは良かった。」
「…何やら嬉しそうじゃないか。」
「ユランさんとは友人みたいなものですから。」
「…友人か…」
ロザリオはスタスタと歩く。
「私はあの女が苦手だな。」
「別にいいじゃないですか。怒ると恐いですけど。」
「…アルマール国のあいつの家は何処だったか…」
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